チューリッヒ自動車保険で申告した走行距離を超過した場合について、契約時に、年間の走行距離を申告することになっています。
その申告した距離より実際に走行した距離が超過していた場合は虚偽申告となります。
従って、超過した後で事故を起こした時には保険料の変更を請求されることがあります。
チューリッヒの自動車保険で走行距離の超過が問題になる理由
過去、一律の保険料だった自動車保険は、1998年の規制緩和によって保険の内容ごとに保険料が異なるようになりました。
その基になったのが、リスク細分型の保険の販売です。
リスク細分型というのは、交通事故を起こすリスクの大きさによって保険料を設定するという方式のことです。
つまり、交通事故を起こす可能性の高い契約者には保険料を高くし、可能性の低い契約者は保険料が安くなります。
このことによって、保険料の公平性が得られることになりました。
交通事故のリスクの一つに「走行距離」があります。
従って、走行距離が保険料に影響するため、走行距離が申告距離より超過すると、問題になります。
チューリッヒ自動車保険で走行距離を超過しない場合の保険料
チューリッヒ自動車保険における走行距離区分は一般車両の場合は以下のようになっています。
3,000km以下、3,000km超5,000km以下、5,000km超10,000km以下、10,000km超15,000km以下、15,000km超
例えば、契約車がトヨタ「アクア」で車両保険無し、契約者30歳・6等級・ゴールド免許・運転者限定の条件だった場合、走行距離を超過しないと保険料は以下になります。
- 3,000km以下:21,600円
- 3,000km超5,000km以下:23,070円
- 5,000km超10,000km以下:26,720円
- 10,000km超15,000km以下:34,220円
- 15,000km超:42,100円
チューリッヒ自動車保険では走行距離を超過しないように申告することが必要
年間走行距離の区分は各保険会社が設定しており、下記2つのいずれかの方法で決められます。
保険会社が過去1年間の走行距離を基準に設定
通販型の保険会社のほとんどは、過去1年間の実際の走行距離に基づいて年間走行距離が設定されます。
初年度は保険会社の基準で設定され、翌年からは「オドメーター」の数値を利用します。
契約者の過去1年の走行距離がそのままその年の年間走行距離に反映されます。
契約者からの1年間の走行距離の申告を基に設定
保険会社が契約者に対して「運転する頻度と走行距離」を質問し、契約者からの回答を基に年間走行距離が設定されます。
チューリッヒはこの方式を採用しており、契約者は走行距離を超過しないように申告することが求められます。
チューリッヒ自動車保険で走行距離を超過した場合の処理
ライフスタイルの変化などがあると、申告した走行距離より実際の走行距離が大きく超過することが起こり得ます。
チューリッヒ自動車保険は契約者の申告によって保険料が設定されている以上、申告と異なった場合は、原則として申告の修正が必要です。
契約内容の変更が行われると、変更した走行距離に準じた保険料の変更手続きのなされる可能性があります。
なお、チューリッヒ自動車保険では保険契約期間中でも走行距離を変更することが可能です。
ちなみに、走行距離が申告距離より短くても保険料は返還されません。
従って、契約する時点では最低限の「目安」を申告し、実際に走行してから実情に近い走行距離に修正する方法も有効ではあります。
契約の変更は公式サイトの契約者専用ページ(My Zurich)から簡単にできます。
チューリッヒ自動車保険における走行距離の超過以外の申告項目
チューリッヒ自動車保険では走行距離の超過以外に、以下のリスク細分項目において契約時の申告と異なった場合は、報告が必要となります。
免許証の色
チューリッヒ自動車保険では、免許証のゴールド・ブルー・グリーンのいずれかを申告します。
なお、保険期間中に免許証の色が変わっても保険料は変わらないため、連絡は不要です。
ただ、保険の申込から開始までの間に変わった場合は連絡が必要です。
使用目的
使用目的は「日常・レジャー用」、「通勤・通学用」、「業務用」の3つから選択します。
年間を通して月に15日以上となる目的が基準になります。
使用目的はリスクに大きく影響するため、変更のある場合は連絡が必須です。
チューリッヒ自動車保険における走行距離超過の告知義務
チューリッヒ自動車保険は様々な項目において、契約者の申告によって保険料が設定されています。
従って、契約者には事実を申告する告知義務が課せられています。
特に、リスク項目は交通事故の発生確率に大きく影響するため、保険料も大きく異なります。
従って、明らかな虚偽申告があった場合は、保険契約の解除や保険金の不払いということも起こり得ます。
申告は正確に行った方が賢明です。