かんぽ生命で卵巣嚢腫が給付対象になるのか調べてみました。
かんぽ生命は「人生は夢だらけ」「保険のことならかんぽさんと話そ。」のキャッチコピーでおなじみの日本郵政グループが手掛ける保険会社です。
現在の被保険者数は2100万人を超えており(2018年4月時点)、日本人の約2割が加入している大手の生命保険会社です。
終身保険、定期保険、学資保険等さまざまな種類の保険があり、基本契約にプラスできる特約も多くあります。
今回はこのかんぽ生命と、女性に増えている卵巣嚢腫との関係について調べてみました。
かんぽ生命では婦人科系の病気に幅広く対応し卵巣嚢腫はどうか
卵巣は通常左右に1つずつあり、大きさは2,3cmくらい、例えるならばアーモンドくらいの臓器です。
女性特有の臓器なのですが、腫瘍ができやすくさまざまな腫瘍ができる臓器として知られています。
それにも関わらず、初期症状が表れにくく、異常を感じた時には病状が進行している場合が多いというやっかいな臓器です。
卵巣にできる腫瘍は、主に充実性腫瘍と卵巣嚢腫の2種類に分類されそのうちの8割を卵巣嚢腫が占めています。
充実性腫瘍の多くは悪性のため手術となる場合が多く、かんぽ保険の給付対象となります。
では卵巣嚢腫の場合はどうでしょうか?
かんぽ生命でも給付対象に卵巣嚢腫はこんな病気
卵巣嚢腫とは何らかの原因で卵巣の中に脂肪や液体が溜まってしまうことでできる柔らかい腫瘍を指します。
卵巣の何が溜まっているかによって、以下の4種類に分けられます。
チョコレート嚢腫
子宮内膜症という病気がが卵巣の中にできてしまったものです。20代から30代に多いと言われています。
粘液性嚢腫
ゼラチンのような粘液が溜まってしまったものです。
閉経後の女性に多いと言われています。
漿液性嚢腫
卵巣嚢腫の中で1番多く、思春期以降であれば誰にでもできる可能性がある嚢腫です。
卵巣から分泌される漿液と呼ばれる透明な液体が溜まってできてしまったものです。
皮様性嚢腫
人の体の元となる、胚細胞にできてしまうもので20代から30代の女性に多いと言われています。
両方の卵巣にできる可能性もあり、ドロっとした毛髪や歯などの組織が含むものが溜まってしまったものです。
大きくなった場合や、嚢腫が原因で他の症状が表れたりすると手術になります。
かんぽ生命から卵巣嚢腫で手術になった場合の給付金
診断されていても経過観察時は保険適応とはなりません。
かんぽ生命で保険適応となるのは、かんぽ生命所定の要件を満たす「手術」に該当した場合のみとなっています。
規約によると医科診療報酬点数表に算定対象として載っている手術に対しては全て保険金が支払われるようです。
これには先進医療も含まれています。
ただ、診断や検査を直接の目的とした注射/点滴/薬剤投与/施術等は適応外になるものもあり注意が必要です。
また、基本の保険に付加された特約の内容によっては、手術であっても保険金が支払われない場合があるので加入している保険の内容を詳しく確認する必要があります。
かんぽ生命で対象になる卵巣嚢腫の手術方法と手術費用
卵巣腫瘍で手術が必要になった場合は患者の症状や希望に合わせて「卵巣嚢腫摘出術」「腹腔鏡手術」「付属器摘出手術」で行われる場合が多いです。
また、腹腔鏡手術には、膣から内視鏡を挿入して行う「経膣腹腔鏡」と、おへその辺りを数cm切開し行う単孔式腹腔鏡があります。
開腹しないため体への負担が少なく早期の退院と早期の社会復帰が可能です。
癒着も少なくて済むというメリットもあります。
手術の費用についてですが、一般的に開腹手術だと10日から14日程度の入院で、費用は12万円から18万円前後になります。
腹腔鏡下術だと5日から7日程度の入院で、費用は20万円から35万円と開腹手術に比べて費用がかかります。
ただ、高額医療制度を利用すれば窓口負担が大きく減るので保険の内容と合わせて高額医療費についても調べておきましょう。
かんぽ生命の卵巣嚢腫の手術費用と給付倍率
かんぽ生命の規約によると、手術給付金は入院費の日額 x 給付倍率となっています。
開腹手術を行った場合(51番参照)だと給付倍率が20倍ですが腹腔鏡(52番参照)だと給付倍率は10倍となります。(給付金が支払われるのは日帰り入院以上になります。)
給付倍率というのは入院給付金の日額にかける倍率で、加入している保険の内容によってさまざまなので加入している保険内容を確認する必要があります。
入院の日額が15000円の場合だと
開腹手術(20倍) 15000円x20倍=30万円
腹腔鏡術(10倍) 15000円x10倍=15万円 となります。
かんぽ生命の契約内容を再確認し卵巣嚢腫を乗り越える
保険に対して正しい知識がないと、保険金を受け取れず損をしてしまう場合もあります。
そんなことがないように、かかってしまった病気や治療に対して調べたり聞いたりして確認することが大切です。
分からないことがあればすぐにかんぽ生命に問い合わせて聞くことをおすすめします。
優し丁寧に教えてくれます。
また、最近では病院の看護師や事務員が相談に乗ってくれる場合も多く、保険について分からないことがあれば入院中に聞いてみるのもいいかもしれませんね。