アクサ生命の重症化予防支援保険、通称「予防・早期治療サポート」は、2016年に日本で初めて入院や手術をしなくても給付金を受け取れる医療保険として登場しました。
この新しい保険について、対象となる疾病や具体的な保障内容、条件について解説します。
アクサ生命の重症化予防支援保険の予防・早期治療サポートの特長
「予防・早期治療サポート」は、正式名称を「重症化予防支援保険(無解約払戻金型)」と言います。
重症化予防支援に特化した保険で、契約対象となるのは0~80歳です。
従来の医療保険は入院や手術が給付の条件となっていましたが、この保険は生活習慣病などの8つの特定の疾病に限り、入院や手術のない通院だけでも見舞金や一時金として「重症化予防見舞金」「重症化予防一時金」が支給されます。
また、30日以上継続入院した場合には「長期入院一時金」が給付される仕組みです。
病気の初期段階の通院から給付金を支払うことで通院の動機づけにもなり、早期治療へ誘導します。
アクサ生命の重症化予防支援保険が対象とする8つの疾病
この保険で対象となる8つの疾病とは、「がん(上皮内がんを含む)」「脳血管疾患」「急性心筋梗塞」「糖尿病」「慢性腎不全」「肝硬変」「骨粗しょう症」「関節リウマチ」です。
これらは重症化すると合併症などを引き起こして生命に関わったり、介護が必要になったりする可能性があるものです。
アクサ生命によると、65歳以上の高齢者にかかる医療費のうち、約半数がこれらの8疾病が原因とされています。
この保険のねらいは、重症化してから治療をはじめるのではなく、初期段階から積極的に治療に臨み、症状や介護状態の悪化を防ぎ、健康的な生活を送れるようにするとともに、経済的負担を最小限にすることにあります。
アクサ生命の重症化予防支援保険の具体的な保障内容
この保険では、疾病によって「重症化予防見舞金」「重症化予防一時金」がそれぞれ支払われます。
「重症化予防見舞金」は、上皮内ガンと診断確定されたときや初期糖尿病など3つの疾病により1日以上の通院(または入院)のときに支払われます。
各疾病に対して1回に限り、2~20万円の給付があります。
「重症化予防一時金」は、がんと診断確定されたときや、急性心筋梗塞など4つの疾病により1日以上の通院(または入院)したときが対象です。
支払いは、各疾病に対して1回限りです。
給付金額は、重症化予防見舞金の5倍です。
また、重度の糖尿病によりインスリン療法を60日間継続して受けたときにも同様に保障されます。
入院した場合には「長期入院一時金」が支払われますが、これは8つの疾病すべてが対象です。
30日以上入院した場合は無制限で給付されます。
給付金額は重症化予防見舞金の5倍となります。
アクサ生命の重症化予防支援保険の保険料例と諸注意
例えば、男性が見舞金5万円給付として契約する場合の保険料は、30歳のときが1,300円、40歳で1,780円、50歳2,475円となります。
この人が30日以上入院することになった場合は、長期入院一時金として25万円が支給されます。
ただし、この保険ではいくつかの注意があります。
契約日から1年以内に骨粗しょう症によって「重症化予防見舞金」の対象となった場合は支払額が半減します。
この病気は、高齢者や閉経後の女性が特に発症しやすいものです。自覚のないまま骨折し、そこから要介護になる人も少なくありません。
そのような備えとしてなるべく早くに検討すると良いでしょう。
また、「長期入院一時金」は同一の疾病によって2回以上入院した場合でも、退院日の翌日から180日を経過していなければ1回の入院とみなされますので注意が必要です。
アクサ生命の重症化予防支援保険の契約条件
この保険は単独の保険ですが、これだけで契約することはできません。
アクサ生命が提供する「アクサの一生保障の医療保険スマート・ケア」「アクサの治療保障のがん保険」の契約が条件となります。
契約は片方のみでも両方合わせてでも可能なので自分や家族のライフスタイルにあった選択をしましょう。
医療保険・がん保険にプラスすることで、通院から手術・入院と段階的に保障を受けられるようになり、保障の幅が広がります。
重症化予防支援保険は、これまでの医療保険・がん保険を補完するような機能を持っていると考えると良いでしょう。
通院だけでも給付金が受け取れるアクサ生命の重症化予防支援保険
保障対象の8つの疾病は、重症化すると医療費も増大になり家計を圧迫します。
この保険は、疾病の初期段階で給付金を受け取れるので予防・早期治療にも積極的に向き合えるようになり、健康を維持したり経済的負担を最小限に留めたりできます。
ただし、アクサ生命の医療保険・がん保険と組み合わせて加入することが必要なので注意してください。