自動車保険の一時休止という言葉、聞いたことはありませんか。
でもどういう時に利用するのか、どんな時に利用したらメリットがあるのか、知っておきたいものですね。
そして再開に必要な書類や条件に関しても、記憶にとどめておくといざという時に便利です。
自動車保険の一時休止が可能な場合とは
自動車保険の一時休止というのは、どんな場合でも出来るというものではありません。
条件が整ってこそ可能でもあるし、メリットもあるのです。
基本的にこの一時休止が可能なのは、契約車両を保有しなくなった時です。
つまり、転勤などでしばらく日本では運転をしなくなった場合、車を手放すことがあります。
また結婚を機に、2人の持っている車の自分の方を手放す場合もあります。
こういった、契約車両を手放した場合には一時休止手続きを取れば、保険の一時休止が可能です。
運転しないのに保険料を払い続ける、と言うデメリットから開放されます。
一方で、契約車両を所持している場合、つまり旅行などで短期間の運転をしない、などという場合には休止の手続きは取れないのです。
自動車保険を一時休止にすることの大きなメリット
この自動車保険を単に契約解除するだけでなく、一時休止にすることの大きなメリットがあります。
それは等級の引き継ぎです。
自動車保険の保険料の決定される条件の大きな1つの条件に、ドライバーの等級があります。
保険をかけてからの事故の有無で、この等級は変化していきます。
事故がなければ上がっていきますし、契約期間中に事故を起こせば下がってしまいます。
この等級で、保険料の多少が左右されてしまいます。
しかも新たに保険に入る時の等級は、6からと定められています。
以前の保険会社での等級が例えば11だったとしても、休止手続きを取らずに単に保険を変えると、等級が戻ってしまうこともあるのです。
つまりここで休止手続きを取っておくことで、次に保険を再開する時に以前と同じ等級で開始することが出来るのです。
ただこの等級に関してもう1つ、休止可能な等級はその時点で7以上になります。
6以下だと休止手続きが取れませんので、その点にも注意してください。
自動車保険を一時休止するのに必要な手続きとは
普通の単なる解約なら、解約手続きだけで終わりますが、休止による恩恵を受けたい場合は、中断制度の申請も同時に行う必要があります。
とは言ってもそれほど面倒なものではありません。
解約手続きをしていく途中で、中断制度の申請の項目や案内があります。
そこから進んでいくだけで済みます。
しかしもしそれでも心配な場合は、最初にこの中断制度を利用したい旨、スタッフに言っておくのがいいでしょう。
保険会社によっては解約手続きはウエブや電話でも解約を受け付けてくれますが、窓口提出が必要な会社もあります。
そしてウエブで解約ができる会社でも、中断申請だけは書類送付が必要になりますので、注意してください。
また同時に、と言ってもこの中断申請の手続き、解約日以降13ヶ月以内なら申請可能です。
忘れないように注意できるなら、先に解約だけしておくのも可能です。
自動車保険を一時休止手続きの時に必要な書類とは
さてこの自動車保険休止の時に必要になる書類というのがあります。
第一に、中断証明書発行依頼書です。
これは休止期間を終えて保険を再開する時に、等級引き継ぎのために必要になる中断証明書を発行してもらうための書類です。
第二に、これがないと中断申請ができない、契約車両を廃棄や譲渡したという証明書です。
契約車両を所持していないという証明ですね。
譲渡証明書や車検切れの車検証、盗難届証明書、一時抹消登録証明書などがこれに当たります。
特にこの、契約車両を持っていない、という証明書に関しては郵便での送付が必要なので覚えておいてください。
自動車保の一時休止を終えて再開するには
さて休止期間を終えて、保険を再開する時にあたっては、どのような手続きが必要なのでしょうか。
基本的には中断証明書の提出が、元と同じ等級で保険加入する条件になります。
保管しておいた中断証明書がまず必要です。
ただ元と同じ保険会社を利用する場合には、中断制度を利用した旨伝えれば元と同じ等級での契約が可能です。
この再開時の等級引き継ぎに関しての大きな注意事項が2つあります。
1つは、中断してから10年以内の申請であることです。
これを過ぎてしまうと、引き継ぎはできません。
もう1つは、新しい車を購入してから1年以内であることです。
この車に関しては、以前と同じ用途車種のものであることが要求されます。
また被保険者、車の保有者が同じもしくは同居親族であることも、中断証明書利用の条件になりますので、そこにも注意をしてください。
自動車保険の一時休止はやっておくべき
まあ特に面倒なこともしたくないし、と長期の海外転勤の時など保険の解約だけして出かけてしまう、ということがありますね。
しかし帰国してから車を買い替えて、さあ自動車保険に入ろうと見積もりをとってみて、金額が高いのに驚いたと言う人もいます。
これは以前の等級が引き継がれずに、新たにスタートになってしまったからです。
こういったことを無くすためにも、運転を再開する予定がある場合は、ちょっと手間を掛けて自動車保険の一時休止手続きをとっておくのがおすすめです。