マルトリンパ腫は、がん保険で保障されるのでしょうか。
がん保険への加入や加入保険の変更を検討している人にとっては、気になるところだと思います。
そこで、今回は、マルトリンパ腫という疾患についての概要、そして、マルトリンパ腫ががん保険で保障されるのかについてまとめていきます。
マルトリンパ腫はがん保険で保障してもらえる?マルトリンパ腫とは?
マルトリンパ腫(MALTリンパ腫)とは、悪性リンパ腫の中の1つになります。
そもそも、悪性リンパ腫とは、白血球の中の1つの種類であるリンパ球が、がん細胞となる病気です。
そして、この悪性リンパ腫は、がん細胞の性質や形態によって、とてもたくさんの種類に分類されるのですが、大まかにはホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分けることができます。
マルトリンパ腫は、非ホジキンリンパ腫に分類され、粘膜に関連するリンパの組織から、リンパ球のB細胞が腫瘍化してしまうことで起きてきます。
また、悪性リンパ腫の中でも、発生頻度は低くなっており、60歳代での発症が多くなっています。
マルトリンパ腫はがん保険で保障してもらえる?マルトリンパ腫の症状や原因は?
マルトリンパ腫のマルト(MALT)とは、粘膜とリンパ球細胞との複合組織のことを意味しています。
そして、このマルトは、臓器の中では消化管に多く存在しており、さらに、その大部分が胃に集中しています。
そのため、胃の悪性リンパ腫の約40%を「胃マルトリンパ腫」が占めることとなっています。
しかし、胃以外の臓器でもマルトリンパ腫は発生する可能性はあり、大腸、肺、甲状腺、唾液腺、乳腺、眼などで発生すると言われています。
どこの臓器で発症しても、いずれも経過はゆっくりしており、自覚症状はあまり出てこないという特徴もあります。
続いて、このマルトリンパ腫には、感染症や炎症が関係しているとされています。
また、胃マルトリンパ腫に関しては、ピロリ菌との関連性が指摘されており、マルトリンパ腫の患者のピロリ菌への感染頻度は約50%~100%となっています。
マルトリンパ腫はがん保険で保障してもらえる?マルトリンパ腫の治療とは?
マルトリンパ腫の治療は、胃と胃以外の臓器で大きく異なり、さらに、がんのステージによっても異なります。
胃マルトリンパ腫の場合の治療は次のようになっています。
- 限局期
まず、ピロリ菌の感染を調べ、陽性の場合には除菌療法を行います。その治療で効果がない場合や、ピロリ菌が陰性の場合には放射線治療や化学療法を行います。 - 進行期
進行期と診断された場合には、化学療法や、定期的な診察と内視鏡検査を行う経過観察が行われます。
続いて、胃以外のマルトリンパ腫の治療についてです。 - 限局期
放射線治療や手術による局所療法が行われます。 - 進行期
進行期と診断された場合には、化学療法や、症状がない場合には経過観察が選択されます。
マルトリンパ腫はがん保険で保障してもらえる?そもそもがん保険とは?
では、このマルトリンパ腫に罹患してしまった場合、がん保険で保障してもらうことはできるのでしょうか。
この点を見ていく前に、「がん保険」に関する基本的な知識について確認していきたいと思います。
がん保険とは、その名の通り、がんに罹患した場合、その治療にかかる経済的な負担をサポートしてもらうために加入する保険になります。
もちろん、医療保険の特約という形で、がんに備えることができるものはあります。
しかし、がん保険は主契約での加入となる分、やはり、がん治療に特化した保障内容となっています。
保障内容としては、主に次の4つが挙げられます。
- 診断給付金
- 入院給付金
- 手術給付金
- 通院給付金
さらに、特約をつけることで、先進治療に備えることや、退院時に給付金を受け取ることもできます。
マルトリンパ腫はがん保険で保障してもらえる?マルトリンパ腫はがん保険の対象になる?
では、上記のような保障をマルトリンパ腫の場合でも受けることができるのでしょうか。
悪性リンパ腫や白血病も「がんの一種」となりますので、がん保険の保障の対象となっています。
したがって、マルトリンパ腫は、悪性リンパ腫の一種ですので、がん保険できちんと保障してもらえることになります。
抗がん剤や放射線などによる治療を行うための通院費用や、手術を行う際の手術費用、入院費用に関して給付金が降りてきますので、安心して治療を進めることができます。
また、何度も再発を繰り返す場合には、造血幹細胞移植という治療法を行う場合がありますが、この治療の場合でも、入院・手術の保障がされるようになっています。
マルトリンパ腫はがん保険で保障してもらえる?まとめ
ここまで、マルトリンパ腫という疾患について、この疾患の場合でもがん保険で保障されるのかどうかについてまとめてきました。
マルトリンパ腫は、がんの一種である悪性リンパ腫の一種になるため、がん保険の対象となっています。
「がん」と一言で言っても、特定の臓器や組織にがん細胞ができてしまうものや、マルトリンパ腫のようなリンパ球ががん化するものまで様々です。
様々ながんに罹患する人が増えている今、万が一の備えとしてがん保険を検討している方、保険の切り替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。