がん保険でステージ0とはどんなものなのでしょうか。
がん保険へ加入していても、ステージ0の場合には保険金が支払われないことがあります。
なぜなら、がん保険が保障を提供しているガンについては、ステージⅠ~Ⅳの範囲内までに限定していて、上皮内新生物については対象外としているがん保険が多いからです。
がん保険でステージ0が適用されないのはどのような状態か
がん保険が適用されるのは、悪性新生物と呼ばれるステージⅠ~Ⅳの範囲の範囲内だけであって、基底膜に到達しておらず切除するだけで5年生存率がほぼ100%となる上皮内新生物は含まれません。
検査技術が発達したことにより、浸潤を始めていない初期がんを発見しやすくなっています。
手術を行えば確実に命の危険が無い状態だからこそ、上皮内新生物に対してまでがん保険による保障を付けてしまうと、払込保険料が高くなりすぎるわけです。
そこで、がん保険の適用範囲を基底膜から先へ浸潤開始した悪性新生物に相当するステージⅠ~Ⅳの範囲のみとするがん保険が多くなっています。
がん保険のステージ0は生命のリスクがほとんど無い状態
がん保険へ加入している人にとって、治療面で費用の心配をせずにいられることは何よりも大切です。
ステージ0の初期がんならば、転移の心配が無く経過観察しながら切除を行えば命を落とすことがありません。
ステージⅠの状態であっても筋肉層までの浸潤とされているので、筋肉層を超えて浸潤が進んだ状態がステージⅡです。
リンパ節まで転移をしている状態になるとステージⅢまで進んでいることになり、全身への転移リスクが高まります。
最終的にステージⅣまで進んでしまうと、5年生存率が急激に下がるだけでなくがん保険による保障を受けて最後までがんと戦うことになるわけです。
がん保険のステージ0を保障しないものほど安い
ステージ0の上皮内新生物をがんと認めないことにより、がん保険を悪性新生物に相当するステージⅠ~Ⅳの範囲に限定すれば、医療技術が発展した結果として早期がんが発見されてもがん保険の保険金支払いは増えません。
ステージ0の状態では、先進医療を使った治療を行う必要すらなく、内視鏡手術で十分に対応可能です。
がん保険に手厚い保障を求めるか、割安な保険料を求めるのか個人の自由ですが、少なくとも保障規定をくま無くチェックしてもおかしくありません。
がん保険は加入者の払込保険料を保障に充当するので、保険料を一定の範囲内に収めるためにはステージ0を対象外とする方法が採用されています。
がん保険でステージ0まで保障するため保険金額を少なく調整している
ステージ0であってもがん保険による保障を受けたいならば、上皮内新生物に対しても保険金支払いを行っている保険会社のがん保険を選べば良いです。
しかし、ステージ0まで保障を広げるためには、払込保険料を高く設定するか保険金自体の上限を引き下げる必要があります。
がん保険は払込保険料の合計額に予定利率を掛けた金額で運営しているので、がん保険の保障範囲を広げた分だけ保険金額そのものを減らすか払込保険料の値上げの2択が求められます。
ステージ0であっても保障範囲として受け入れているがん保険は、代わりにどの部分の保障を引き下げているのか確認しなければなりません。
がん保険でステージ0に対応したものは免責条項の確認が必須
ステージ0の初期がんに対応したがん保険は、限られた払込保険料で保険金支払いを賄う必要があるので、免責条項を多く設けている可能性があります。
貯蓄性が高いがん保険では、上皮内新生物まで保障内容を認めてしまうと払込保険料の月額が高く成りすぎるわけです。
がん保険の中でも掛け捨てタイプならば、ステージ0に対応した保障を入れても免責条項を広く設定することでカバー可能です。
実際に入院してから詳細な保障内容を確認して失敗しないためにも、上皮内新生物と診断されるステージ0に対しても保障が付いているのか確認しておくと良いです。
がん保険でステージ0へ対応しているか事前確認をしよう
がん保険に入っていればステージ0でも保険金を受け取れるわけではありません。
上皮内新生物という項目が保障内容に含まれているか確認しておかなければ、実際に保険金請求をした時点で支払われないという事態に遭遇します。
保障内容を広く設定したがん保険は、保障内容自体の引き下げを行うことで保険料の値上がりを防いでいることが多いです。