学資保険でゆうちょ(かんぽ生命)のは入院や手術をした時における充実した保障が特徴になっています。
日本郵政の傘下である郵便局で販売されています。
商品名を「はじめのかんぽ」と言いますが、以下の3つのメリットがあります。
- 保険料の支払い回数を選択できます。
- 入院保障などの特約が充実しています。
- 配当金がもらえます。
学資保険のゆうちょの入院保障の特約の種類
ゆうちょの学資保険は2014年にリニューアルされ、新たに販売された「はじめのかんぽ」では以下の3つのコースがあります。
加入できる子の年齢や保険金の受取り方が異なります。
- 「大学入学時」の学資金準備コース:0~12歳の子
18歳満期時点で満期金を一括で受け取るコース - 「小・中・高+大学入学時」の学資金準備コース:0~3歳の子
5歳・11歳・14歳・17歳のそれぞれの時点で、学資金を受け取るコース - 「大学入学時+在学中」の学資金準備コース:0~12歳の子
18歳~21歳までの4年間に、4分割で満期金を受け取るコース
そして、子が病気やケガをした時のための医療保障を特約として付加することができます。
学資保険のゆうちょの入院保障の内容
入院保障には以下の4つがあります。
- 「入院保険金」
- 「入院初期保険金」
- 「手術保険金」
- 「放射線治療保険金」
入院保険金
不慮の事故によるケガを原因として、3年以内に1日以上入院された時に受取れます。
保険金額は入院1日に付き、特約基準保険金額(100~700万円)の1.5/1000(0.15%)に相当する金額です。
入院初期保険金
入院保険金の受取れる入院をした時に受取れます。
ただし、入院初期保険金の無い特約を選んだ場合は受取れません。
保険金額は入院1回で入院保険金日額の5倍です。
手術保険金
不慮の事故によるケガを原因として、3年以内に公的医療保険が適用される手術をした時に受取れます。
保険金額は入院中の手術の場合に入院保険金(日額)の20倍、外来の手術の場合に入院保険金(日額)の5倍となります。
放射線治療保険金
不慮の事故によるケガを原因として、3年以内に公的医療保険が適用される放射線治療をした時に受取れます。
保険金額は入院保険金(日額)の10倍です。
入院保障を付加できる学資保険のゆうちょの特徴
ゆうちょの「はじめのかんぽ」には以下などの特徴があります。
加入契約者が死亡等した時の保険料払込免除
学資保険に加入後、契約者が死亡した場合、以降の保険料の払込が免除されます。
それでも、学資金は契約通り受取れます。
出生前加入制度
子の出生予定日の140日前から、学資保険に加入できます。
ただし、出生前加入制度を利用する場合の契約者は子の父または母に限定されます。
契約者配当金
所定の利率による利息を付けて積立てておき、保険期間の満了時や、被保険者(子)の死亡時、または契約解除時などに、保険金または返戻金と合わせて受取ることができます。
契約日から1年を経過した場合は、請求によって配当金を受取ることができます。
学資保険のゆうちょに入院保障を付けない時の返戻金
保険料の払込みには以下の2つのタイプがあります。
- 保険料を17歳または18歳まで払込むタイプ
- 保険料を12歳で払終えるタイプ
1のタイプは毎月の支払保険料を抑えられますが、返戻率が低くなります。
一方、2のタイプは毎月の支払保険料は高くなりますが、保険料総額を抑えることができるため、結果的に返戻率が高くなります。
各コースの返戻率の例として以下があります。
- 大学入学時の学資金準備コース(30歳加入、子0歳、満期金300万円)
12歳払込:103.0%
18歳払込:99.4% - 小・中・高+大学入学時の学資金準備コース
12歳払込:101.9%
18歳払込:98.2% - 大学入学時+在学時の学資日金準備コース
12歳払込:104.4%
18歳払込:100.6%
学資保険のゆうちょに入院保障を付加するタイプとしないタイプ
そもそも、学資保険には保護者や子に万一の事があった時に保障が受けられる「保障型」と、高校から大学などにかかる多額の教育費を賄うことを目的とする「貯蓄型」があります。
かんぽ生命になる前の旧簡易保険の時代は、保障型学資保険を主体に販売されていました。
しかし、特約に加入すると一気に返戻率が下がり、返戻率が100%を割るようになります。
そこで、2014年に死亡保障の付いた学資保険が廃止され、返戻率を上げた貯蓄型学資保険の「はじめのかんぽ」が作られます。
学資保険には入院保障が用意されていますが、保障を付けるとほぼ全てのコースで返戻率が100%を割るようになり、「学資」の面でデメリットになっています。
学資保険のゆうちょに入院保障を付加する必要性
ゆうちょの学資保険に加入する場合は、目的が「学資」なのか「保険」なのかを明確にする必要があります。
「学資」であれば、満期時の保険金が保険料の払込額より少なくなったのでは、加入した意味が全くありません。
「保険」であれば、保障を受けながら満期時にまとまったお金が入るというメリットはあります。
ただし、保険の場合は学資保険より通常の保険の方がより安い保険料で保障を得られます。
一つの保険料で2つの利益を得ることはできません。