学資保険に疑問を感じたら、代替案を含めて総合的な見地から検討することが望ましいです。
なぜなら、学資保険には元本割れリスクだけでなく様々なリスクが含まれているからです。
では、学資保険の代替案としてどのようなものがあるのでしょうか。
学資保険の代替案を比較するために知っておくこと
学資保険の代替案を検討する際には、まず学資保険についてどのようなメリットがあるかだけでなくデメリットについても詳しく知っておく必要があります。
学資保険は子供の教育資金を準備するために加入するので、満18歳になった時に大学入学金相当の初回受け取り金が発生するパターンが多いです。
満18歳にならなければ受け取れないという点がデメリットになりやすく、緊急でお金が必要な時には途中解約を行って低返戻率に我慢しなければなりません。
学資保険は早期に払い込み完了出来るメリットがありますが、インフレリスクと両親が他界した際にまとまったお金が必要になってもすぐに用意出来ないデメリットを考慮する必要があるわけです。
学資保険の代替案には2つある
学資保険の代替案には、低解約返戻金型終身保険とドル建て保険という2つの方法があります。
学資保険は満18歳にならなければ保険金受取が出来ない契約ですが、代替案の2つならば条件を満たした時に受け取り可能というメリットがあります。
長い人生において多額の現金が必要になるケースは限られているので、満18歳にならなければ中途解約以外に受け取り手段が無い学資保険よりも、両親が他界した場合などの緊急時に受け取り可能な保険の方が使い勝手が良いと考えられます。
また、学資保険よりも予定利率が高い傾向にあるので、払い込み保険料に対して受取可能な保険金が増える可能性が高いです。
学資保険の代替案として低解約返戻金型終身保険を利用する
学資保険の代替案として低解約返戻金型終身保険を利用すると、契約者が死亡した際に受取人として子供を指定しておけば、保険金を年齢に関わらず受取可能です。
満18歳を待たずに金銭面での不安を解消出来るメリットがあります。

低解約返戻金型終身保険
一方、低解約返戻金型という名前の通り、満期を迎える前に解約を行った時には返戻金の割合が低めになるというデメリットがある点に注意しましょう。
しかし、満期以降に受け取り可能な返戻金の額は学資保険よりも高いので、契約者に何もなく健康なまま満期を迎えることが出来れば事実上の学資保険としても使えます。
学資保険の代替案としてドル建て保険を契約する
学資保険のもう一つの代替案として、ドル建て保険という方法があります。
バブル崩壊後の日本では低金利政策が続いており、公定歩合が低い状態が続いているために安全性が高い投資運用方法では予定利率が低いまま推移するわけです。
そこで、ドル建ての保険を組むことにより、アメリカ国内の公定歩合に則ったドル建て金融商品への投資が可能となり、日本国内では得られない高金利運用が可能となります。
しかし、円での受け取りを行ってしまうと将来の為替リスクを抱えることになるので、あくまでもドル建てベースで保険内容を考えている限りはメリットが大きいという考え方です。
学資保険の代替案はメリットだけでなくデメリットも把握して選ぶ
学資保険の予定利率が低く元本割れリスクがあるならば、代替案として複数の方法から選ぶと良いです。
しかし、低解約返戻金型終身保険とドル建て保険には予定利率の高さというメリットがあるものの、それぞれ固有のデメリットも存在するのでメリットとデメリット双方を把握した上での契約を行う必要があります。
学資保険のみを検討して加入するよりも、代替案と比較した上で選ぶことが出来れば、盲目的に学資保険を選んでしまうリスクを避けられるでしょう。
保険にはメリットとデメリットの両方が必ず存在するので、自ら必要な保障を選んで加入することが望ましいです。
学資保険に限らず代替案も検討してみよう
学資保険は、バブル期ほどの高い予定利率で運用出来ることは既に無いので、特徴を知った上で他の代替案も検討すると良いです。
低解約返戻金型終身保険とドル建て保険と学資保険を比較することにより、それぞれのメリットとデメリットを正確に把握することが出来るようになります。
本当に必要な保障と保険金額がいくらなのか確認した上で加入すれば、将来にしっかり備えることが出来ます。