学資保険に入れない理由には、いくつかの要因があります。
結論から言うと、保険会社の審査で年齢制限に引っかかる、もしくは親子の健康に問題があると判断された場合です。
それはいったい具体的にはどのようなものなのでしょうか?本記事では、学資保険の概要説明、学資保険に入れない理由の解説から加入制限の少ない学資保険選びまでご紹介いたします。
学資保険の概要と学資保険に入れない理由の存在
学資保険は、生命保険や医療保険に似た性質を持ち合わせ貯蓄性もある便利な保険です。
毎月の保険料を支払うことによって、子供が小学校、中学校、高校と進学するうえで必要となる進学準備金を得たり、大学進学時に満期額資金を受け取ることができます。
もし保険料支払者が不慮の事故や病気で亡くなった際には、その後の保険料の払い込みが免除になることが一般的です。
そのほか、受け取った保険が50万円以内なら非課税になったり、払込期間が少ないほど返戻率が高まるなどのメリットがあります。
返戻率が高い場合、支払った保険料の総額よりも多くの保険金を将来受け取れることになります。
学資保険によっては病気やケガに対する保障も充実しているタイプもあり、子育て資金や教育資金を計画的に準備しておくことをサポートする保険となっています。
手厚い保障の反面、以下のようなケースでは学資保険に入れない可能性があります。
学資保険に入れない理由①|子供の健康状態
学資保険にも加入時には審査があります。
お子様に対する審査には年齢要件と健康要件があります。
審査にあたっては、告知書(問診表のようなもの)の提出で済ませるものが一般的です。
そこで被保険者(お子様)の健康状態に問題があると判断された場合、保険加入を断られてしまうことがあります。
学資保険に入れない具体的な理由としては、直近3か月以内の通院歴、直近5年以内の手術や入院歴のほか身体の障害の有無などで判断されます。
年齢による制限では、学資保険によって異なりますが0歳~5歳程度とされていることが一般的です。
学資保険のなかには7歳~12歳程度のお子様まで入れるタイプも存在しています。
教育資金の貯蓄に不安なかたは早めに準備されるとよいでしょう。
学資保険に入れない理由②|親の健康状態
学資保険では、一般的な保険と違って被保険者(お子様)のほか契約者(親御様や祖父母様)の健康状態も審査の対象となります。
契約者に対する審査には同じく年齢要件と健康要件が存在します。
やはりここで契約者の健康状態に問題があるとみなされた場合には、保険加入を拒否されてしまうことがあります。
具体的な理由としては、直近3か月の通院歴、過去5年以内の手術歴など基本的にはお子様に対する健康診査と同様です。
ただ、契約者に対する審査では告知書のほかに健康診断書の提出が求められる保険も存在しています。
命の危険に直結するようなリスクの高い職業に従事されている場合、学資保険への加入を断られるケースがあります。
また女性の場合、帝王切開での出産が手術とみなされ学資保険に加入できないことがあります。
そのため、学資保険の契約者にはお父様(一家の収入の大黒柱)の名義にしておくとスムーズです。
契約者の年齢制限の下限は男性では18歳~、女性は16歳~とされていることが一般的です。
一方、年齢制限の上限は早いもので男性で満37歳、女性で満43歳となっています。
学資保険によっては70歳まで加入できるものもありますが基本的には祖父母ではなく健康状態に問題の少ない親御様を名義にしたほうが無難です。
学資保険に入れない理由がお子様にある場合は医療保障のない学資保険
それでは、もしもお子様の健康状態を理由に学資保険への加入を断られた時にはどのようにすればよいのでしょうか?まずは多くの保険会社に相談することから始めてみましょう。
明らかな健康上の問題でない限りは、加入を認めてくれる学資保険が見つかる可能性があります。
どうしても難しいという場合には、学資保険のなかに被保険者(お子様)に対する健康診査がないものもあります。
これらを利用すれば、お子様の健康状態に問題があったとしても学資保険に加入できる可能性があります。
デメリットとして子供の病気やケガなどに対する医療保障は手薄になります。
ただし学資保険の名は示す通り、本来の目的は教育資金の用意にあります。
そのため過度に心配する必要はありません。
学資保険に入れない理由が親御様にある場合は保険料払い込み免除のない学資保険
もしもお子様ではなく親御様の健康状態を理由に学資保険への加入を断られた場合には、保険料払い込み免除特約のない学資保険などを検討しましょう。
保険料払い込み免除とは、保障期間中に親御様に万が一の事態(死亡や高次障害)が起こった場合にその後の保険料の支払いを免除するという制度です。
これにより満期まで学資保険の保険料を支払わずとも保障を継続して受けられることになります。
この保険料払い込み免除特則のない学資保険であれば親御様の健康状態に問題があっても加入できる可能性があります。
ただ、学資保険への加入のほかにも終身保険や積立定期預金や財形貯蓄、積み立て投資信託など多数の資金準備手段が存在します。
ご自身のニーズにあった方法で、大切なお子様の教育資金を準備するようにしましょう。
学資保険に入れない理由がありそうと思ってもすぐにあきらめいで
「親子の健康問題で学資保険に入れなそう」そう思ったとしてもすぐにあきらめる必要はありません。
教育資金の貯蓄に不安がある場合、保険選びを精査すれば親子の健康問題があっても加入できる学資保険が見つかる可能性があります。
保険の内容を十分に理解しメリット・デメリットを理解したうえで加入・未加入を判断されても遅くはないでしょう。
ちなみに告知書に嘘の内容を記載して契約してしまうと、保険金を受け取れなくなる重大なリスクを負うことになるため注意しましょう。