がん保険の一時金を比較する場合は何に注意すればよいのでしょうか?
一時金(診断給付金)はがん保険の顔とも言える存在です。
しかしただ高額であればいいわけじゃありません。
がんが上皮新生物の場合は給付金が大きく減額されるのです。
この記事では上皮新生物と給付金の関係と、各がん保険の上皮新生物の取り扱いについて解説しています。
人気トップ5のがん保険が上皮新生物に対していくら給付金を払うかの一覧もありますので是非読んでみてください。
がん保険の一時金を比較!一時金とは何か?
がん保険の一時金(診断給付金)とは、がん保険に付帯する給付金の一種で、がんと診断された時点で給付されます。
そのため、どの給付金よりも早く手にすることができるのが最大の特徴です。
診断給付金は大変重宝されます。
その理由は入院給付金や手術給付金の支払われるタイミングが遅いためです。
入院および手術給付金は医療行為が完了し、医療機関が診断書を出した後でないと請求できません。
そのため入院や手術にかかる費用は自分で工面する必要があります。
そこで活躍するのが診断給付金です。
いち早く給付されますから、それらの費用に利用することができます。
この利便性の高さから診断給付金を重視する方も多く、診断給付金の額を高めに設定している保険会社もあります。
がん保険の一時金を比較!悪性新生物と上皮新生物の違い
がん保険の中には、がんの種類によって診断給付金の額に格差を設けているところがあります。
代表的な物は「悪性新生物」と「上皮新生物」における診断給付金の扱いの違いです。
がん保険の仕組みの詳細に目を向ける前に、この2つのがんの違いについて解説します。
上皮新生物と悪性新生物の大きな違いは転移にあります。
上皮新生物は他の組織にがんが転移しないのです。
放置するれば悪性新生物になる可能性がありますが、上皮細胞にあるため比較的発見しやすく、見つけ次第切除すれば命に関わることにはなりません。
一方、悪性新生物は皆さんのよく知るがんのイメージそのものです。
血液に運ばれ他の臓器に転移するリスクがあります。
がん保険の一時金を比較!上皮新生物は別扱いされる?
上皮新生物が悪性新生物に比べて圧倒的にリスクが低いことが分かりましたが、この事実と診断給付金の格差がどう関係してくるのでしょうか?
実はがん保険の多くは上皮新生物に対する診断給付金を低く設定しているものがあるのです。
あるがん保険では悪性新生物と診断された場合に100万円の診断給付金が支払われますが、上皮新生物だと10万円しか支払われません。
その差なんと10倍です。
リスクの低い上皮新生物とはいえ手術も必要ですし、場合によっては1泊の入院を勧められることもあります。
費用は5万円未満になることが多いようですが、あくまで平均の話で全てのケースで安く済むとは限りません。
やはり安心のために上皮新生物に対しても同じ額の診断給付金が払われる保険の方が望ましいです。
がん保険の一時金を比較!人気のがん保険は?
上皮新生物の場合は診断給付金が制限される場合があります。
そこで人気のがん保険で上皮新生物の診断給付金の額を調べてみました。
アクサダイレクトのがん終身 | 100万円(悪性新生物も同額) |
がん保険 ダブルエール | 50万円(悪性新生物は100万円) |
終身ガン治療保険プレミアムDX | 100万円(悪性新生物も同額) |
アクサダイレクトのがん定期 | 100万円(悪性新生物も同額) |
がん保険Believe [ビリーブ] | 50万円(悪性新生物も同額) |
さすが人気のがん保険、ほとんどが上皮新生物でも悪性新生物と同額の診断給付金を払うようです。
支払額が同じになった理由は、おそらく支給額の格差に対する不満が大きかったためでしょう。
他の保険もこの流れに追従しているようですから、近い将来は上皮新生物と悪性新生物の違いは気にしなくてもよくなるかもしれませんね。
がん保険の一時金を比較!上皮新生物の保障が必要なのはどんな人?
がん保険によっては上皮新生物に対する給付金を減額したり、給付そのものを拒否するものがありますが、その分他の条件が良かったりします。
上皮新生物の手術費用は5万円ほどで、日帰り手術がほとんどです。
上皮新生物を無視して、お得に使えないかと考える方もいるでしょう。
そこで、どんな人が上皮新生物の保障を必要とするのか解説したいと思います。
上皮新生物は体の部位によってできやすさが異なります。
例えば子宮頸部にできるがんの63%は上皮新生物だと言われています。
同様に上皮新生物である割合が高いのが「子宮45%」「膀胱44%」「大腸22%」「乳房11%」です。
女性特有の臓器におけるがんに上皮新生物の割合が高いのが分かります。
特に若い女性の乳がんや子宮頸がんは上皮新生物の割合が高くなっています。
家族や親戚に上記の部位にがんが出来た方がいる女性は上皮新生物の保障もしかっりした保険を選ぶ方がいいでしょう。
がん保険の一時金を比較!上皮新生物の保障については事前確認が重要
がん保険の一時金(診断給付金)はがんと診断されたらすぐに払ってもらえる使い勝手のいい頼れる給付金でした。
そんな一時金ですが、発症したがんの種類が上皮新生物だと給付額が制限を受ける場合があります。
最悪、診断給付金の支払いを拒否される可能性も考えられます。
そのため上皮新生物も保障対象としたい方は必ず担当者にそのことを確認しておきましょう。