現在、保険の加入を検討している方の中には、かんぽ生命の先進医療特約に興味を持っていると言う方も多いのではないでしょうか。
先進医療の受療は非常に高額となるケースが多く、万が一の場合に備えて通常の保険に加え先進医療の特約を付加させる方も多い事から、ぜひ概要を把握しておきたい所です。
そこで今回は、先進医療の概要や医療費、先進医療特約の具体的な保障内容などを中心に、かんぽ生命と先進医療特約について解説をしていきます。
かんぽ生命の先進医療特約|先進医療とは?
先進医療と聞いても、具体的にはどの様な事なのかよく分からないと言う方もいらっしゃいますので、まずは先進医療について説明をしていきます。
先進医療とは、公的医療保険制度に基づく評価療養の中でも厚生労働省が定めた高度な医療技術を指します。
ただし、先進医療を実施する事のできる機関はごく一部の医療施設に限られており、どの施設でも先進医療を受療できる訳ではありません。
現在では約90種類あまりの先進医療技術が存在し、主に未承認の医薬品や医療機器の使用を伴わない場合と、使用を伴う場合の2種類に分類され、それぞれ先進医療Aと先進医療Bと棲み分けられています。
また、先進医療の技術は有効性や安全性の確認が行われた場合には公的医療保険の適用範囲内となり、医療技術の進歩により新たに先進医療技術として認められた場合には追加が行われるなど、承認・非承認の入れ替わりが多い事も大きな特徴です。
かんぽ生命の先進医療特約|先進医療の費用はどの位?
先進医療を用いた治療は、公的医療保険制度の適用外となるため非常に高額となるケースが殆どです。
先進医療の中心となるのは、主に重粒子線と陽子線を使用した放射線治療となっておりこの場合の費用は、重粒子線を使用した治療の場合で約310万円ほど、同じく放射線を用いた陽子線治療の場合には約280万円前後、先天性インスリン血症などに用いられるオクトレチド皮下注射療法は約540万円前後など、平均すると約300万円前後が先進医療を受療する際の目安となります。
また、昨今では水晶体再建手術と呼ばれる白内障の手術も先進医療に含まれており、こちらの場合には約60万円前後が平均的な費用となっています。
ただし、この金額は治療を行う部位や受療する機関、都道府県によって若干のばらつきがあるため、あくまでも目安として覚えておくと良いでしょう。
かんぽ生命の先進医療特約|かんぽ生命が販売する先進医療特約の概要
かんぽ生命から販売されている先進医療特約は、2019年4月に販売が開始された新しい保険契約であるため馴染みが薄いと言う方も多いはずです。
かんぽ生命が販売する先進医療特約の主な概要としては、他の保険会社が導入している無解約返戻金型と同様である事、契約の更新は10年ごとに自動更新される事、基本契約を行っている期間は終期まで対応しているなどが主な概要となります。
一定の条件を満たしていれば、現在契約しているかんぽ生命の各種保険に中途付加させる事も可能となっていますが、引受基準緩和型保険や長寿支援保険などとは組み合わせることができませんので覚えておくと良いでしょう。
また、組み合わせる保険に関係なく基本契約を行っている期間は終期まで対応していますが、年齢制限が設けられておりこの場合には最長で95歳までとなりますので注意が必要です。
かんぽ生命の先進医療特約|先進医療特約の保障内容
かんぽ生命が販売している先進医療特約は2019年に販売が開始された商品ですが、保障内容はどの様なものなのでしょうか。
具体的な保障内容としては、病気や不慮の事故などでケガをした場合に先進医療を受療する際に、保険金が支払われます。
保険金額は、先進医療に掛かる技術料と同額の金額が支払われる仕組みとなっており、通算で300万円(上限)まで保険金を受け取ることができ、技術料が1万円未満の場合には一律で1万円を受け取る事が可能です。
ただし、契約時に先進医療に該当していたものが公的医療保険の給付対象となった場合や承認の取り消しなどで先進医療に該当しなくなった場合には、先進医療特約の保障対象外となり保険金を受け取ることはできなくなりますので、治療を受ける前に相談する事をおすすめします。
また先進医療特約には、解約返戻金が無く契約終了時や解約時に返金される事はありませんので注意をしてください。
かんぽ生命の先進医療特約|先進医療特約は単体で契約できる?
かんぽ生命の先進医療特約は、病気やケガなどで先進医療を受療する場合に通算で300万円までの保険金を受け取る事ができますが、先進医療特約のみ契約をすることは可能なのでしょうか。
結論から先に言ってしまうと、かんぽ生命の場合には先進医療特約のみを契約することはできず、必ず基本契約や無配当総合医療特約などの保険に加入していなければ先進医療特約を契約する事はできない仕組みになっています。
つまり、先進医療特約は終身保険などの基本契約に付加させるオプション契約であると言う事なのです。
また、基本契約であっても「かんぽにおまかせ・満期タイプ(引受基準緩和型)」や「長寿のしあわせ(長寿支援保険)」など一部の商品には先進医療特約を付加させる事ができない組み合わせの保険も存在しますので、注意をする必要があります。
かんぽ生命の先進医療特約|まとめ
今回は、先進医療の概要や医療費、先進医療特約の具体的な保障内容などを中心に、かんぽ生命と先進医療特約について解説をしてきましたが、先進医療とは高度な医療技術を指し公的医療保険の適用範囲外である事が分かったと思います。
かんぽ生命の先進医療特約は、これらの公的医療保険適用範囲外の部分をカバーするための保険となっており、最大300万円までの保険金を受け取ることが可能ですが、基本契約に付加させるオプション契約である事から単体では契約する事ができないため、注意をしてください。