LISLでもがん保険に加入することはできるのでしょうか。
婦人科のがんの中でも最も多いと言われているのが子宮がんです。
したがって、がん保険に加入を検討している方にとっては気になるトピックの1つだと思います。
そこで、今回は、子宮頸がんやその検査の内容、LISLの概要、LISLの場合がん保険に加入できるのかについてまとめていきたいと思います。
LSILでもがん保険に加入できる?子宮頸がんとは?
それでは、まず子宮頸がんとは、どのようながんなのでしょうか。
婦人科のがんで最も多いとされる子宮がんには、この子宮頸がんと子宮体がんがあります。
子宮体がんが子宮内部の子宮内膜に発生するがんであるのに対し、子宮頸がんとは子宮の入り口にあたる子宮頸部に発生するがんになります。
発生場所が子宮の入り口にあたるところですので、婦人科の診察時に発見されやすいがんとなっています。
さらに、早い段階で発見されて適切な治療を行えば、予後が良いとされています。
ただし、やはり進行してしまうと治療が難しくなってしまうことから早期に発見するために子宮頸がん検査を受けることがとても重要です。
LSILでもがん保険に加入できる?子宮頸がん検査とは?
次に、子宮頸がん検査とは具体的にどのような検査なのでしょうか。
検査は、子宮頸部の表面の細胞を綿棒などでこすり取るという方法で行われます。
ほんの少し取るだけですので、検査自体はあっという間に終わりますので、心配いりません。
そして、その後、その細胞を顕微鏡で調べます。
気になる所見が見つかった場合には、精密検査が必要になります。
精密検査では、拡大鏡による子宮頸部の観察を行い、疑わしい部分から米粒半分ほどの組織を採取して、詳しく調べます。
出血しますが、ほんの少しで、痛みもほとんどありません。
また、子宮頸がん検査を受ける時期として、正しく判定するために、月経中や月経直後を避け、なるべく月経が終了して3日~7日のうちに受けることがおすすめです。
そして、検査を受ける頻度としては、2年に1回のペースで検査していくことが推奨されています。
LSILでもがん保険に加入できる?子宮頸がん検査の結果は?
子宮頸がん検査を受けると、だいたい1週間~2週間後に結果が分かります。
子宮頸がん検査の結果には、以下のような5段階の分類がありました。
- クラス1(陰性)…正常
- クラス2(陰性)…炎症はあるものの正常細胞
- クラス3a(偽陽性)…軽度~中度の異形成細胞あり
- クラス3b(偽陽性)…高度の異形成細胞あり
- クラス4(陽性)…上皮内がんを想定する
- クラス5(陽性)…浸透がんを想定する
異形成細胞とは、子宮頸がんの前段階(前がん病変)のことになり、したがってクラス3a以上という結果になった場合には精密検査の対象となります。
LSILでもがん保険に加入できる?LSILとは?
子宮頸がん検査の結果は、上述したように5段階の分類がありますが、新しく導入された「ベセスダシステム」に基づく分類方法に変更されていっています。
その分類は以下のようになっています。
- NILM…クラス1・2に該当
- ASC-US…クラス2・3aに該当
- ASC-H…クラス3a・3bに該当
- LSIL…クラス3aに該当
- HSIL…クラス3a・3b・4に該当
- SCC…クラス4・5に該当
従来の5段階の分類に比べて、細胞の形をより細かく分類しており、その後の治療指針との対応も分かりやすくなりました。
それでは、その中でも、LSILとは、どのような状態を指すのでしょうか。
LISLとは、軽度の異形成細胞があり、さらに、子宮頸がんの発生に関与しているウイルス・HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染が考えられる状態のことになります。
LISLという結果になっても正常な方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、精密検査を行い、経過観察していく必要がある状態です。
LSILでもがん保険に加入できる?告知申告は必須
ここまで、子宮頸がんやその検査、そしてLISLについてまとめてきましたが、LISLと診断された場合、がん保険に加入することはできるのでしょうか。
LSILは、がんが発生している状態ではありません。
しかし、発生のリスクは高い状態であり、経過観察が必要な状態です。
そのため、保険に申し込む際の告知で申告しなければならず、保険にもよりますが、その後の審査で加入が認められない可能性が高いと思われます。
また、LISLと診断される以前にがん保険に入っていても、LISLはがんが発生している状態ではありませんので、通院などにかかる費用に関して、保険金が支給されることはありませんので、注意が必要です。
LSILでもがん保険に加入できる?まとめ
ここまで、子宮頸がんとその検査の概要、LSILと診断された場合にがん保険に加入できるのか、についてまとめてきました。
実際のところ、LSILと診断されてからがん保険に加入するのは、なかなか難しいようです。
そのため、がん保険への加入を検討している方は、LSILと診断されるリスクにも備えておくのが良いと思われます。
また、子宮頸がんは早期発見し治療を行えば、予後が良いとされるがんですので、定期的に検査を受けることを心掛けてくださいね。