医療保険のP免とはなんでしょうか。
医療保険にはP免と呼ばれる独自の制度を設けた終身型のタイプが存在します。
定期型であっても一部P免を採用している医療保険がありますが、実際に多くの人が興味関心を寄せているのはあくまでも終身型医療保険におけるP免です。
では、実際にP免の恩恵を受けるとお得になるのでしょうか。
医療保険のP免とは
医療保険においてP免と呼ばれるのは、特定の条件を満たした時に保障は一生涯続くものの保険料払込免除が行われるものを指します。
保険会社にとって保険料払込を行ってもらわなければ、利益が出ないにも関わらず敢えてP免を行うことにはどのような理由があるのか不思議に思う人も多いです。
しかし、保険会社にとってもメリットがあるからこそP免が実施されている医療保険があると知っておく必要があります。
なぜなら、P免が付帯されている医療保険には、保障金額の上限が定められているので特定の疾病が続いた時にP免を行うことで、保険金支払額の上限を固定出来るメリットがあるからです。
医療保険でP免となる条件は保険会社により異なる
医療保険でP免となる条件は、保険会社により異なるので一見すると同じに見えても細かい部分を確認しなければなりません。
日本人にとって三大疾病と呼ばれるがん・心筋梗塞・脳出血を患うと後遺障害が残ることがあります。
医療保険は大病に備える保険ですから、一度三大疾病にかかった被保険者が継続して保険料払込を継続すると、何度でも保険金を保障額の範囲内で払い続けなければなりません。
三大疾病と診断された時点でP免が実施されるケースと、実際に入院治療を行って症状が安定した状態でP免を実施する保険会社があるので、P免となる条件はまるで違います。
医療保険にP免を付ける必要がないケースとは
医療保険にP免特約を付ける必要が無いケースとして、医療保険への加入時期が40代以上の場合と20代と若くてもP免特約が高額設定されている場合が挙げられます。
P免特約により実際に三大疾病になって発病前と同じ労働条件で勤務出来ないならば、収入面での減少を考慮してP免の恩恵は大きいです。
しかし、毎月のP免特約は加入年齢が高いほど高額となりやすいので、生涯払込金額合計を計算した時に割高となりかねません。
いつ三大疾病にかかるか分からないからこそ、65歳まで払い続けたP免特約付帯分の総額を計算した上で判断するとP免は不要という結論になりやすいです。
医療保険にP免を付けるとお得になるケースとは
医療保険にP免を付けるとお得になるケースは、家族の中で家系的に特定のがんになりやすい人です。
20代のうちから医療保険に加入してP免特約を付けておき、特約分の保険料積み増し額が手頃ならば、三大疾病にかからないことが良いことではあるもののお得と考えられます。
医療保険への加入年齢が若ければ、払込保険料そのものが安い状態であって、万が一三大疾病にかかる年齢が早ければ以後の保険料払込免除が行われる分だけお得です。
医療保険は一生涯保障が続くほど利用する機会が増えるので、早期に加入して時折見直しながら続けたいと思う人にP免は合っています。
医療保険でP免の条件は会社ごとの特徴が出やすい
医療保険においてP免の条件は、会社ごとの特徴が出やすいので比較して選ぶ必要があります。
三大疾病の中でもがんについては悪性新生物のみが対象となる医療保険のP免がある一方で、上皮内新生物であってもP免対象とする保険もあります。
上皮内新生物まで含めてしまうと、P免特約の付加保険料が高額となるので注意しなければなりません。
また、新規加入を行って責任開始日から90日以内にがんの診断を受けた場合には、P免対象外となる点は各社共通事項となっています。
脳出血や心筋梗塞についてもP免となる条件を細かく比較した上で医療保険を決めなければ、実際にはP免を受けられないという事態になりかねません。
医療保険のP免は総合的な判断が必要
医療保険のP免は、払込保険料総額とP免認定条件を比較して総合的な判断が必要になります。
P免認定条件が緩いほどP免特約の保険料が高額となるので、医療保険のP免特約が認められる条件を保険会社各社について丁寧に比較して選択すると良いです。
医療保険のP免認定を受けた後は、保険の見直しが出来なくなる点にも注意して保障内容が充実した医療保険を選ぶことが重要です。