上室性期外収縮と診断された場合でも生命保険に加入することはできるのでしょうか。
そこで今回は、不整脈の一種である上室性期外収縮についてや、この病気と診断をされた場合でも生命保険への加入は可能かどうかについてまとめていきます。
上室性期外収縮でも生命保険に加入できる?不整脈とは?
まず、そもそも不整脈とはどのような病気なのでしょうか。
不整脈とは、脈が速くなる状態やゆっくりになる状態、または、不規則になる状態のことを言います。
そして、脈が1分間に50以下の状態を「徐脈」、100以上の状態を「頻脈」と呼びます。
こうした状態になる不整脈ですが、病気によって起きている場合だけではなく、生理的に起きている場合もあります。
例えば、激しい運動をした場合や、精神的に興奮したり、発熱などによっても脈は速くなります。
こうした頻脈はどのような人にも起こる生理的な現象であると言えます。
そして、脈が不規則になるもので、不整脈で最もよく見られるものが「期外収縮」になります。
そして、この期外収縮の1つが「上室性(心房)期外収縮」になります。
上室期性外収縮でも生命保険に加入できる?上室性期外収縮とは?
それでは、その「上室性期外収縮」とはどのようなものなのでしょうか。
上室性期外収縮とは、心臓の中の心房から起きてくる期外収縮のことを言います。
ほかには、心房の下の心室から期外収縮が起きてくる「心室性期外収縮」というものもあります。
症状としては、脈が飛ぶような感じや、胸のドキドキ、息切れなどがありますが、症状を感じない方も多いと言われています。
そのため、自覚症状がなく健康診断などで初めて指摘されることも少なくありません。
また、期外収縮自体、30歳を過ぎた頃からはほとんどの人に見られる症状で、年齢を重ねていくのに伴って増加していくものになります。
このように、年齢や体質、精神的・肉体的ストレスなどによって起きることが多いのですが、一部は心筋梗塞や心筋症といった心臓の病気によって起きている場合もあります。
上室性期外収縮でも生命保険に加入できる?治療法は?
続いて、上室性期外収縮はどのような治療を行うのでしょうか。
心臓の病気が原因で起きていないことや、危険な不整脈に移行する危険性がないと判断された場合は、治療は必要なく特に問題ありません。
ただし、一般的に睡眠不足や疲労、精神的なストレスは症状を悪化させると言われているので、規則正しい生活を心がけることがオススメです。
症状が頻繁に見られる場合であったり、その程度が激しい場合、自覚症状が強い場合などは治療を行うことになります。
その場合の治療は、抗不整脈薬の服用や静脈注射薬による薬物治療や、カテーテルを使って心臓の不整脈の回路や発生源を見つけ、それを焼灼する治療(カテーテルアブレーション)を行うことになります。
上室性期外収縮でも生命保険に加入できる?告知は必要?
ここまで見てきたように、上室性期外収縮は不整脈の中でも、心臓の病気に由来しない場合も多く、そうした場合には治療の必要がないと判断されるものです。
それでも、やはり生命保険加入の際には、告知すべき事柄になるのでしょうか。
答えは「Yes」です。
上室性期外収縮は、治療せずとも問題ないものが多いですが、やはり危険な不整脈に移行するものや重篤な心臓病に起因して起こっているものがあるのもあるため、医師から問題のないものと言われていても、きちんと告知する必要があります。
告知で伝えると保険加入を断られてしまうと心配に思い、告知しないまま加入してしまうと「告知義務違反」となってしまいますので、ありのままを伝えるようにしましょう。
上室性期外収縮でも生命保険に加入できる?生命保険への加入は難しい?
それでは、上室性期外収縮になった場合は生命保険への加入は認められるのでしょうか。
加入できるかどうかは、病気の状態によって異なります。
まず、現在、薬の服用といった積極的な治療を行っている場合や検査中という場合には加入できる可能性は低いと言えます。
次に、経過観察中や診療完了してから一定期間経過している場合には、通常の場合と同様に加入できる可能性が出てきます。
しかし、経過観察の場合は、検査をきちんと受けて医師から経過観察の指摘のみを受けているだけで問題ないと判断されていること、診療完了の場合も診療にあたった医師から「診療完了」しており問題ないと判断されていることが絶対条件となります。
こうした判断が降りていない場合は、保険加入は難しくなってしまうため注意が必要です。
上室性期外収縮でも生命保険に加入できる?まとめ
ここまで、不整脈やその一種である上室性期外収縮の概要、上室性期外収縮の場合の生命保険加入についてまとめてきました。
上室性期外収縮は、年齢を重ねると誰にでも起こりうる身近な病気です。
上室性期外収縮と診断されても大きな問題がない場合も多いですが、診断されてからの生命保険加入は難しくなることもあります。
上室性期外収縮と診断されている方で生命保険への加入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。