生命保険の告知義務違反の高脂血症は告知すべき？

生命保険

2019.02.26

生命保険の告知義務違反のひとつに高脂血症がありますが、これ以外にも様々なものが対象となります。

生命保険をかけるうえでそういったものをあらかじめ告知しておくことによって保険を審査できるため、重要なものの一つとなります。

今回この告知義務違反について、高脂血症（現在脂質異常症と呼ばれるが、便宜上高脂血症とします。）にも触れながらお話しします。

生命保険の告知義務違反の高脂血症は告知すべき？高脂血症は対象？

結論を言うと、高脂血症であることを告げなかった場合、告知義務違反となります。

まず高脂血症とは何かについてお話しします。

高脂血症は血中のコレステロール、特に悪玉と呼ばれるLDLコレステロールの値が高くなったものを言います。

高脂血症自体は無症状なのですが、ここから動脈硬化を引き起こし、各種心疾患や脳血管疾患を引き起こすことから間接的に生命を脅かす疾患であるため、生命保険を取り扱う保険会社にとって重要な判断材料となるものです。

ただ、高脂血症であるからと言って加入できなくなるということはなく、保険会社によっては合併症がなければ条件付きあるいは無条件での加入ができる場合もあるため、必ず申告する必要があります。

一言で言うと、ケガを含むすべての異常についてあらかじめ告知しておくのが望ましいと言えます。

告知しておく項目として、過去3か月以内に医療機関へかかったあらゆる疾患やケガ（交通事故のむち打ちなどを含む）、過去5年以内に7日以上通院または入院したケガや疾患、手術歴などが多くの保険会社で設定されています。

これ以外にも健康診断の検査結果で異常を指摘されたところについても告げる必要がある場合もあることから、高脂血症以外でも高コレステロールの指摘を受けた場合であっても告知しておくのが望ましいですし、ケガの病歴についても念のために記載しておくのが良いのではないでしょうか。

高脂血症は前の項目でもお話しした通り、自覚症状がないため大きな疾患ではないと考え、告知をし忘れるというケースが少なくありません。

そういったことを告知しなかった場合当然告知義務違反となるのですが、発覚時に知らなかったでは済まされない場合もあります。

しかし、幸いにして告知違反であると気付いた場合は代理店を通して、またこちらから直接保険会社へ連絡するという手段を取るのが望ましいです。

これは早い方がよく、時間が経過してから発覚した場合は保険料の返金なしに解約されてしまう場合もあります。

なので、契約が成立する前に手を打てば追加告知という形で審査を受けることができますから早い段階で加入の可否を明らかにできた方が有利です。

告知義務違反という契約上の違反を行ったことに対して保険会社は様々な対応を取ることが予想されます。

あまりに悪質な場合は返金なしで生命保険の解約をされてしまう場合や給付金が得られないという場合もありますし、そうでない場合であっても返金を受けての解約や保険料を上げての再契約など利用者にとって不利な条件がどんどん付いていきます。

保険会社としても健全な保険運営を行うために時に強い対応を行う場合もあります。

また、利用者本人だけでなく、代理店が加担していた場合は不告知教唆ということで保険会社から代理店に賠償責任を問われることもあり、利用者本人だけでなく代理店など周囲にも影響を及ぼす恐れがあるのです。

これは無症状の高脂血症で自分は告知が必要だとは知らなかったでは済まされないことなのです。

告知義務は必ず行わなければいけないため高脂血症も正直に告知する必要があります。

しかし、合併症との兼ね合いなどによって不幸にも加入できなかった場合であっても入ることができる生命保険がありますから、そういった種類の生命保険に入るのがおすすめです。

「引受基準緩和型」または「緩和型」と呼ばれる保険などが該当します。

いずれもがんなどの経験があっても条件を満たせば加入できる生命保険で高脂血症と他の疾患があった場合でも加入できる可能性が高い商品です。

ただ、保険料が高かったり、特約に入れないなど不利な条件が付きますが、それでも加入できるのは大きなメリットです。

高脂血症を生命保険会社に伝えないことは、告知義務違反となります。

ただ、この高脂血症のみの持病だとしたら加入できる場合も少なくありませんし、コレステロール値などの数値次第で保険会社によって判断が別れるため、複数の保険会社に査定を依頼する事でより良い条件で保険に加入できる可能性があるので、正直に告知することをおすすめします。