生命保険がいらない人の条件とは何でしょうか?月の平均保険料が3万円と保険の中でも料金が高く設定されている生命保険ですから、できれば加入したくないのが本音ですよね。
結論から言えば独り身の方は生命保険に加入する必要はありません。
難しいのは家庭を持っている方です。
そこで家族がいる方が生命保険の加入を判断するポイントと、生命保険に加入しなかった場合のデメリットを紹介したいと思います。
生命保険に入るか迷っている方には参考になる内容ですから、是非読んでみてください。
こんな人は生命保険がいらない人
まず生命保険に入る必要のないのはどんな方か確認しましょう。
遺族の生活を保障するために利用される生命保険ですから、生命保険が必要ない典型的なタイプは独身者です。
養う家族がいませんので、自分が死亡した後の家族の生活を心配する必要がありません。
家族がいる場合、生命保険は必須だと思われますが実際は加入の必要が無い方もいます。
判断の分かれ目は貯蓄額です。
亡くなった後に家族にのしかかる経済的負担に対して貯蓄が十分にあれば、必ずしも保険に入る必要はありません。
具体的な負担は、葬儀や遺品整理に要する費用、および遺族が生活を安定させるまでの生活費などです。
賃貸に住んでいるなら1年分程度の家賃も絶対に必要です。
持ち家でも住宅ローンがある場合は支払いが滞らないよう資金が要ります。
加えて食費など生活費も考慮しなくてはなりません。
これらの出費に貯蓄で対応できそうにないなら生命保険に加入するのが望ましいです。
生命保険がいらない人の割合は?
平成27年の生命保険文化センターの調べでは生命保険の平均加入率は約90%となっています。
自分に万が一のことがあっても家族が路頭に迷うことが無いよう生命保険に入る方が圧倒的に多数派であることが分かります。
加えて生命保険は病気や怪我に対する保障も一部含まれていますから、入ったほうがお得だと考える方が多いのかもしれませんね。
一方、生命保険はいらないと感じている方は最大1割ほどいます。
平均加入率は死亡保険に限定しても約80%になります。
特に高いのは40代の女性で、90%の方が加入しています。
女性の加入率が上がっているのは女性の社会進出と密接な関係があると言われています。
それだけ家計において女性の収入が大きな存在となっているのでしょう。
死亡時にしか保険金が支払われない死亡保険ですら8割以上の方が加入しているは驚きですね。
これに対して、加入しない方にはどんな理由があるのでしょうか?その理由を2つほど紹介したいと思います。
生命保険がいらない人の理由その1|備えが十分にある
生命保険は残された家族が経済的に困窮しないために開発された保険です。
すでに十分な蓄えがある場合は保険に頼る必要はありません。
資産運用の目的で利用も考えられますが生命保険は利率が低すぎて、まだ国債を購入した方が割が良いくらいです。
唯一の利点と言えば死亡保険の一部が相続税の対象にならないことです。
「法定相続人の人数 x 500万円」の額が死亡保険の非課税分となります。
これを利用して、すでに保有している資産を死亡保険に変えて、遺族に相続させれば相続税を軽減することが可能です。
しかし人間いつ死亡するかは先が読めないところもありますから、満期まで支払い終える前に亡くなってしまえば相続計画が崩れてしまいます。
結局、資産家にとって生命保険は使いどころが無い商品なのです。
生命保険がいらない人の理由その2|遺族がいない
生命保険の存在意義は家族がいて始めて成立するものです。
妻や子供が無く、縁のある親戚もいない場合は死亡保険で遺産を残す意味はありません。
また、家族がいない方は所得が少ない傾向がありますから、保険全般に入っていないケースも珍しくありません。
経済的に厳しい状況で利用価値のない生命保険に入ることは考えられませんよね。
自分が亡くなった後の住居の始末や葬儀の費用を生命保険でしようと考えるかもしれませんが、これは個人の貯蓄で賄える額です。
最悪の場合、自治体に任せてしまう方もいるでしょう。
結局、ひとりだと生命保険に入る必要性は無いのです。
生命保険がいらない人にデメリットは無い?
生命保険に加入すると毎月の保険料の支払いがあります。
加入しなければ保険料を節約できると考えがちですが、話はそんなに単純ではありません。
生命保険加入者は所得税の控除が受けられるのです。
貯蓄タイプの生命保険は利率も悪く、そっぽを向かれがちですが節税効果は馬鹿にできません。
特に自営業者であれば所得税の申告は毎年のことですから、長い目で見ると大きな額になる可能性があります。
また相続税の一部免除も見逃せません。
先述したとおり、生命保険の保険金は相続人ひとりに対して500万円が相続税の対象から除外されます。
これは大きいですよね。
生命保険に加入できる余裕がある方は活用しないと損です。
このように生命保険に入らないと税制面で加入者よりも損をするデメリットがあります。
生命保険がいらない人かどうかは残される資産から判断する
生命保険がいらない人は家族がいない人です。
判断が難しいのは家族がいながらも、なんとか毎月の出費を減らしたい方です。
特に貯蓄額が多くある方は「無くてもいいんじゃ……」と悩むでしょう。
その場合は一度、自分が亡くなった場合に家族の元にいくら残るか計算してみましょう。
遺族年金も年金の履歴を参考に計算できます。
実際にいくら残るか分かれば安心して生命保険をパスすることができます。